木桶や箒など、毎日の暮らしを支える道具を通して、手仕事や地域に受け継がれてきた知恵に触れる部活動です。川俣町を舞台に、職人の工房を訪ね、自分の手でものづくりを体験。さらに、自ら作った木桶で味噌を仕込み、道具を使い育てる時間も楽しみます。「買う」だけではなく、「育てる」「使い続ける」という視点から、暮らしに寄り添う道具との新しい関係を見つけ、自分だけの「好き」を深めていきます。

●参加場所:オンライン
※ご希望があれば渋谷の部室からの現地参加でも構いません。
毎日手に取るもの。何年も使い続けているもの。ふと気づけば、暮らしのそばにあり続けた道具には、それぞれの時間と物語があります。その「好き」を語り合うことが、この部活の最初の手しごと。道具を通して、お互いの暮らしを少しずつ知りながら新しい出会いを育んでいきます。オンラインでの入部式には顧問や地域ナビゲーターも参加し、これから始まる手しごとの時間への期待を膨らませます。

●参加場所:福島県川俣町 旧川俣町立飯坂小学校
木の香りが漂う工房で、木桶づくりの手仕事を通じて、クラフトマンシップに触れることから旅が始まります。地域ナビゲーター小山加奈さんの案内のもと、木桶や箒が生まれる背景や、暮らしの中で受け継がれてきた道具の役割を学びながら、側板を組み上げる工程にも挑戦します。翌日は、地域ナビゲーター遠藤典子さんの案内のもと「ヤマキヤダーチャ」での小麦・ライ麦づくりや地域の営みに触れながら、収穫した麦で「ヒンメリ」つくりを体験。道具や手しごとの向こうにある、人と自然、暮らしのつながりを感じる二日間です。

●参加場所:福島県川俣町内公民館
竹林に入り、一本の竹を選ぶところから、この日の手しごとは始まります。木桶を支える「箍(たが)」に使われる竹を自ら切り出し、節を払い、一本一本丁寧に面取りをしながら、自然の素材が道具へと生まれ変わる過程を体験します。最後は竹を使ったアクセサリーや小物づくりにも挑戦。手を動かす時間を通して、素材と向き合い、道具を慈しむ心や、暮らしの中に息づく手仕事の知恵に触れていきます。

●参加場所:東京都渋谷区 sponge
フィールドワークにて自分たちが手掛けた木桶を囲み、味噌を仕込みます。木の香りや手ざわりを感じながら、暮らしの道具として新しい時間を刻むひととき。仕込んだ味噌は季節の移ろいとともに少しずつ表情を変え、木桶もまた使うほどに味わいを深めていきます。発酵の様子や日々の変化を部員同士で分かち合いながら、道具を育て、暮らしを育てる楽しさを味わいます。完成した味噌とともに、自分だけの木桶にも、きっと特別な愛着が生まれているはずです。

●参加場所:都内会場
一年間、道具と向き合い、手を動かしながら育んできた時間を持ち寄る、小さな商店です。木桶づくりや味噌づくりを通して感じたこと、暮らしの中で生まれた小さな変化を部員それぞれの言葉で届けます。会場には、部活での取り組みや相双地域の職人や手しごとの魅力を紹介する道具や作品も並びます。ものづくりの背景にある物語や、使い続けることで育つ愛着を来場者と分かち合い、「好き」が誰かの暮らしへと受け継がれていく一日を目指します。
※上記スケジュールは現段階での予定のため、
今後変更になることがあります。

郡山市出身の夫との結婚をきっかけに、2016年に東京から福島県三春町へ移住。移住に伴い、それまで東京・蔵前で営業していた雑貨店「in-kyo」も三春へ移転し、今年の春で10年を迎えた。お店では通常営業の他、作家の個展やワークショップ、演奏会や食にまつわるイベントも行っている。著書に「三春タイムズ」「続・三春タイムズ」(信陽堂)など。
instagram:miharuno.inkyo

木桶や箒など、昔から暮らしを支えてきた道具には、素材や手しごと、地域の文化など、たくさんの物語があります。私は毎年、木桶で味噌を仕込み、木桶で醸した味噌、醤油、お酒などのおいしさに惹かれ、そのおいしさや木桶のある暮らしを、もっと多くの人に知ってほしいという思いで木桶づくりを続けています。この部活動では、遠藤さんとともに地域の営みや自然とのつながりにも触れながら、「つくる」だけではなく、「使い続ける」「育てる」楽しさを、一緒に手を動かしながら感じてもらえたら嬉しいです。
福島県須賀川市生まれ。会社員として働くなかで2014年に写真と出会い、フォトグラファーとして活動を始める。写真をきっかけに箒づくり、木桶づくりと出会い、2021年の退職後にものづくりの道へ。2022年からは福島県川俣町唯一の桶職人のもとで木桶づくりを学び、同年「シロヤマ写真館」を開業。地域おこし協力隊としてホウキモロコシの栽培や箒の制作、木桶づくりの技術継承にも携わる。現在は屋号「ぬん」として、ものづくりを通して、ものと人、人と人をつなぐ活動を続けている。

触ったり、削ったり、叩いたり、結んだり、においをかいだりとか、そういうことをしながらつくりだされるモノは、そのつくってる時間も、思っている以上にとても良いんです!みなさんと一緒に福島の地でその感覚を共有できるのが嬉しいです。私は、小山さんが作った木桶で味噌を作って日々食べています。味噌も美味しいし、木桶自体も育てきて、とっても良いにおいに成長していくのを愉しんでます。是非みなさんにも体験していただきたいです!
川俣町生まれ。大学進学を契機に地元を離れるが2006年にUターンする。まちの文化財の保存活動をはじめとして、山木屋地区にて「自給自足や暮らしの豊かさを考える場」としてライ麦と小麦の栽培を取り組む「ヤマキヤダーチャ」に共感し参画する。収穫後の小麦やライ麦を使った特産品開発や北欧の伝統的な装飾品「ヒンメリ」のワークショップなどを行う。また、町内で鴫原木桶店の出会いから小山加奈さんと木桶文化の継承とまちの魅力発信を取り組む。
日々の暮らしを大切にしたい方、道具や手しごとに興味がある方、工芸や建築、デザイン、素材のことが好きな方などが対象となります。
はい。ものづくりの技術を学ぶための講座ではありません。職人や地域の方々との出会いを通して、クラフトマンシップやものづくりに対する価値観醸成や、長く使い続ける暮らしについて考えることを大切にしています。初めての方でも安心してご参加ください。
今回の「くらしの手しごと部」ではフィールドワークで5つの木桶を制作する予定です。部全体で取り扱うため制作した木桶を個人でお持ち帰りいただくことはできませんが、ご自身の木桶を暮らしの中で育ててみたい方は、地域ナビゲーターの小山さんから別途ご購入いただくことも可能です。ご購入を検討される場合は、下記ホームページをご確認ください。
https://nun-nun.jp/#order
各回のフィールドワークにてご用意いただきたい備品等については、事前に事務局からLINEオープンチャットを通じてご案内させていただきます。木桶づくりやヒンメリづくりなどで使用する専門的な道具については事務局側にて用意いたします。